2022年は年明けにドル円と日本株の指数に上昇が見られました。おそらく、中期的にこの傾向は続くと予測します。
ドル円の行方
ファンダメンタルズ・チャートの両面にドル高円安となり得る理由があります。ファンダメンタルズでは、テーパリングによるドル金利の上昇が見込まれ、現に上昇が始まっています。金利の上昇に伴い、ドルが買われています。チャートでは、2015年中旬より数年間持続していたドル安傾向が反転して、節目を割っています。年内に120円/ドルまで手が届いてもおかしくないでしょう。
日本株の行方
ドル高円安となり、テーパリングで金利が上昇するとアメリカ株はやや買いにくい形となるのではないでしょうか(もっとも、これで米指数が下落するとは限らないでしょう)。
この場合に、相対的に見て割安の米国以外の株に資金が移動する可能性は否定できません。特に日本は海外投資、ついで外国との商売を通じて利益を上げているため、日本企業はドル高円安によって相対的に日本円ベースの利益が大きくなる傾向があると推測します。十分な利益の上がる日本企業に目を付けて、外国人投資家を中心とした資金が流入する可能性はあります。
ただし、短期的な流入が長期的なトレンドとなるかは不明です。外国人投資家の資金が投資として流入して持続すればよいですが、短期的に流入した後に抜けていく可能性もあるでしょう。これは米国株の動向のほかに、政治の動向にも左右されるかと思います。例えば、昨年は菅前首相の退任によって日本株は上昇した後、岸田氏の就任や株へのネガティブな発言の後には下落しました。今後も岸田氏をはじめとする政治の動向の影響はあるのではないでしょうか。
もし外国人投資家の資金流入が一定時間続いた場合、おそらく上昇するのは指数組み入れ銘柄を中心とした有名企業・大企業が主となるでしょう。国内投資家で外国個別株に詳しい人が限られるのと同様に、おそらく日本株の個別銘柄をよく知っている海外投資家も少ないでしょう。この場合、お手軽な株価指数や儲かっている有名企業に資金を回すのが人情かと予測します。
もっとも、日本の株価指数が上昇した場合にもいわゆる「庶民の生活」が快適になるとは限りません。むしろ、私はインフレが米国から日本へ輸入されて生活はひっ迫すると予測します。この場合、ガス抜きを兼ねて岸田氏は金融増税を厭わないのではないでしょうか。一過的な下落は避けられないでしょう。増税後にも国内指数が上昇するかどうかが気になります。
増税ヘッジのショートに対して投資・投機家からの異常な資金流入が生じた場合、ガンマスクイーズを起点としてさらに株価が跳ね上がる展開も考えられるでしょう。この場合はうっかりするとバブルになるかもしれませんね。あまり大きな可能性とは思えませんが。
なお、金融市場は資金余りで膨らみすぎているという指摘は以前からあります。バブルも何もなく、あっさり崩壊する可能性も念頭に置きたいところです。
終わりに
外国人投資家からの流入をうまく日本社会の活性化につなげるような資金コントロールと外国からの信頼のある金融機関は日本国内にあるのでしょうか? ひふみでもSBIでも、どこでもいいからうまく立ち回ってくれれば助かるのですが。
資金やその流れ自体は善でも悪でもありません。一方で、制御を失った資金が暴れれば市場、ひいては生活を破壊し得ることは過去のバブルが証明しています。日本国内に資金が流入した際に、そのチャンスを活かして生活が豊かになるかどうか、期待しています。
